第B節 技術標準
第1194.21条 ソフトウェア・アプリケーション及びオペレーティング・システム
(a)キーボードを用いるシステムで使うソフトウェアにおいて、言葉で指示できる機能については、キーボードで操作できること。
(b)アプリケーションは、他のアプリケーションやオペレーティング・システムが提供しているアクセシビリティの機能を損ねないこと。
(c)カーソルなどの入力箇所は、明確にスクリーン上に示されること。
(d)インターフェースに関する情報は、支援技術によって利用を可能とするように十分に提供されること。
(e)ビットマップ画像が操作の指定や状況表示などに使われる場合は、その方法がアプリケーションを通じて一貫していること。
(f)テキスト、インプットエリアの位置、テキストの属性など最低限の情報は、オペレーティング・システムのテキスト表示の機能を通して提供されること。
(g)アプリケーションは、利用者が選択したコントラスト、配色や属性を無効にしないこと。
(h)動画による情報が提供される場合は、利用者の選択により、少なくとも一つの方式で静止した情報が表示されること。
(i)色分けを、情報を与えたり、操作を指示・選択したり、あるいは視覚的に区別するための唯一の手段としないこと。
(j)配色やコントラストを調整する場合、広い範囲にわたるコントラストを可能とする様々な色の選択ができること。
(k)ソフトウェアは2ヘルツから55ヘルツ未満のフラッシュや点滅を用いないこと。
(l)電子的なフォームを利用する場合は、支援技術の利用により、情報の取得、登録、完了ができること。
第1194.22条 ウェブによるイントラネット及びインターネットの情報及びアプリケーション
(a)テキスト以外のコンテンツには、「alt」属性や「longdesc」属性を用いて同等の内容をテキストで与えること。
(b)マルチメディアによる表示に対する代替手段は、もとの表示と同期が取れていること。
(c)前後の文脈や段付けなど色を用いて伝えられる情報は、色によらなくとも利用できるようにデザインすること
(d)文章はスタイルシートを利用しなくとも読めるように構成されていること。
(e)サーバーサイド・イメージマップを使用する場合には、テキストによるリンクが別に提供されること。
(f)幾何的に位置を設定できない場合を除いては、サーバーサイド・イメージマップの代わりにクライアントサイド・イメージマップを使用すること。
(g)行と列の見出しは、表の中身が何かを伝えるものであること。
(h)表において行または列の見出しが複数次元になる場合、各セルと見出しを関連づけるために、各種のマークアップ(THEAD, TFOOT, TBODY, COL, COLGROUP, axis, scope, headers等々)を使用すること。
(i)各フレームとフレームページにタイトルをつけて、ユーザーがタイトルでフレームの繋がりを追えるようにすること。
(j)各ページは、画面が2ヘルツから55ヘルツ未満で点滅しないよう、制作されること。
(k)他の方法で本章の規定に適合することができない場合、本章の規定に適合するウェブを制作するため、同等の情報及び機能を持つテキストのみのページを提供すること。そのページは常に元のページの変更に追随していること。
(l)コンテンツの表示やインターフェース要素の制作のためにスクリプト言語を活用する場合、スクリプトにより提供される情報は支援技術を利用して読ませることができること。
(m)ページの内容をクライアント側のシステムで表現するためにアプレットやプラグインやその他のアプリケーションを必要とする場合には、第1194.21条(a)項から(l)項に適合するプラグインまたはアプレットへのリンクを提供すること。
(n)電子的なフォームがオンラインで提出される場合、提出に必要な情報、要素、機能に支援技術を用いてアクセスできること。
(o)ナビゲーションリンクを繰り返さなくてもよい方法を提供すること。
(p)一定の時間内に反応する必要がある場合、利用者は時間切れになる前に注意を受けた上、より多くの時間が必要であることを示すための十分な時間が与えられること。
第1194.23条 電気通信製品
(a)音声通信用の電気通信製品またはシステムは、TTYに接続できなければならない。その場合、会話とTTYが混ざってもいいように、マイクのオン/オフが切り替えられるようになっていること。
(b)音声通信用の電気通信製品は、製造業者を問わない、開放的な標準に基づくTTY信号を利用可能にすること。
(c)ボイスメール、自動応答及び双方向音声反応用の電気通信システムでは、TTY利用者が自身のTTYを利用できること。
(d)一定の時間内に反応する必要がある場合、ボイスメール、自動応答、双方向音声反応用の電気通信システムにおいて、利用者は時間切れになる前に注意を受けた上、より多くの時間が必要であることを示すための十分な時間が与えらること。
(e)発信番号通知などの電気通信機能は、TTYの利用者や表示が見えない利用者が利用できるようにすること。
(f)音声信号を伝送する電気通信製品は、少なくとも20デシベルまで増幅可能であること。段階的に増幅させる場合には、中間に12デシベルの設定を行えるようすること。
(g)ボリュームの調節が可能な電気通信製品においては、使用するたびに自動的に既定値に戻す機能が提供されること。
(h)音声変換器により出力を行う電気通信製品においては、補聴技術と磁気や無線により連動する機能が提供されること。
(i)補聴技術への影響は、その利用者が電気通信製品を活用できるよう、最低限に抑えられること。
(j)情報または通信を伝送する製品においては、情報または通信を利用可能にする、製造業者を問わない開放的な業界標準に基づいた符号、変換プロトコル、フォーマットまたはその他の情報を流通させること。
(k)機械的に操作する装置やキーを持つ製品は、次の要件に適合させること。
(1)装置及びキーは、作動させなくても触覚により識別が可能であること。
(2)装置及びキーは片手で操作可能であり、かつ、しっかりと掴んだり、つまんだり、手首をひねることを必要としないこと。装置及びキーを作動させる力は、最大でも5ポンド重(22.2N)までとすること。
(3)キーボードがリピート機能を備えている場合、リピートまでのキー操作の遅れが少なくとも2秒間は許容されるように修正できること。この場合は、1文字につき2秒間の割合まで修正できるようにしなければならない。
(4)ロックやトグルの状況は、視覚により識別可能であり、かつ、触覚または音声により識別可能であること。
第1194.24条 映像及びマルチメディアに関する製品
(a)13インチ以上のアナログテレビのディスプレイ及びテレビ受信機能を持つコンピュータ装置は、放送、ケーブル、ビデオテープ及びDVD信号からのクローズド・キャプションを受信、復号及び表示する機能を持つこと。また、遅くとも2002年7月1日までには、縦7.8インチ以上のワイド画面デジタルテレビのディスプレイ、縦13インチ以上の従来型デジタルテレビのディスプレイ、独立型デジタルテレビのチューナ及びデジタルテレビの受信機能または表示機能を持つコンピュータ装置についても同様な機能を持つこと。
(b)テレビチューナ(コンピュータに使用されるチューナカードを含む)は、副音声を再生する機能を持つこと。
(c)連邦政府機関による訓練及び周知に関する映像またはマルチメディアは、コンテンツの理解に音声が必要な場合、オープンまたはクローズド・キャプションを備えること。
(d)連邦政府機関による訓練及び周知に関する映像またはマルチメディアは、コンテンツの理解に視覚的情報が必要な場合、音声による説明を備えること。
(e)代替的なテキストの説明や音声による説明は、利用者が選択できること。
第1194.25条 内蔵型(self contained)、独立型(closed)製品
(a)内蔵型製品は、障害者が支援技術を自ら追加しなくても利用可能であること。個人用のヘッドセットについては支援技術としない。
(b)一定の時間内に反応する必要がある場合、利用者は時間切れになる前に注意を受けた上、より多くの時間が必要であることを示すための十分な時間が与えられること。
(c)タッチスクリーンや接触反応機能を持つ製品において、入力方法は第1194.23条(k)(1)〜(4)に適合させること。
(d)利用者の識別や利用の制限に生態的特徴を使用する場合、利用者が特定の生態的特徴を有していることを必要としない代替的な方式を提供すること。
(e)聴覚による出力を提供する製品は、業界標準のコネクタを通じて、標準の信号レベルの聴覚信号を提供すること。また、信号をいつでも中断、停止及び再開する機能を提供すること。
(f)公共の場において音声出力を行う製品は、少なくとも65デシベルまで増幅可能であること。また、外部の騒音環境が45デシベルを超える場合、少なくともその水準プラス20デシベルの増幅が選択可能であること。また、使用するたびに音量を自動的に既定値に戻す機能が提供されること。
(g)色分けを、情報を伝達したり、行動を示したり、反応を促したりまたは視覚的要素を特定するための唯一の手段としないこと。
(h)配色やコントラストを調整できる製品においては、広い範囲にわたるコントラストを可能とする様々な色の選択ができること。
(i)製品は、2ヘルツから55ヘルツ未満のちらつきを避けるよう制作すること。
(j)移動せずに一か所で利用される装置やキーを持つ製品は、次の要件に適合させること。
(1)操作する装置の位置は、垂直面で考えた場合に、操作する装置を中心として長さが48インチ(約122センチメートル)、また、突起がある場合はその突起を基準として長さが48インチ、それぞれが確保できるようにすること。
(2)操作する装置が参照面より10インチ(約25センチメートル)以下の範囲で奥にある場合、操作する装置の高さは15インチ(約38センチメートル)以上54インチ(約137センチメートル)以下であること。
(3)10インチ超24インチ(約61センチメートル)以下の範囲で奥にある場合、高さは15インチ以上46インチ(約117センチメートル)以下であること。
(4)操作する装置が参照面より24インチを超えて奥にないこと。
第1194.26条 デスクトップ及び携帯用(portable)コンピュータ
(a)すべての機械的に操作する装置及びキーは、第1194.23条(k)(1)〜(4)に適合させること。
(b)タッチスクリーンや接触操作機能を持つ製品において、入力方法は第1194.23条(k)(1)〜(4)に適合させること。
(c)利用者の識別などに生態的特徴を使用する場合、利用者が特定の生態的特徴を有していることを必要としない代替的な方式を提供すること。
(d)提供される場合には、少なくとも一つの種類の拡張スロット、ポート及びコネクタは一般に利用可能な業界標準に適合していること。